大手コンサルティングファームが提案する業績改善策の多くは、
すでに存在する「システム」や「仕組み」の導入です。
しかし、そこに本当の答えがあるでしょうか?
経営者は社員を大切に思っています。
しかし、経営者の「良かれ」と社員の「本音」は、必ずしも一致しません。
この違いは、現場を冷静に観察すれば理解できるはずです。
元からある仕組みやシステムを入れる前に、
まず社員から本音を引き出してみてください。
そこには、誰もが幸せになる方法が隠れていることが多いのです。
この視点を持てるのは、私が長年、心理スキルの習得に励んできたからです。
今日は、その実例をお見せしましょう。
経営者の「良かれ」が、社員の負担になっていた
「売上が増えたら、ボーナスに売上の一部を上乗せする」
紙卸問屋を営むK社長は、
社員のモチベーションを上げようと、
こう宣言しました。しかし、社員の反応は驚くほど冷たいものでした。
「社長、それは私たちの望むことではありません」
社員の誰もがそう思っているのに、誰も口に出せない。
社員の冷たい反応にK社長は困惑し、私に相談してきました。
「ボーナスが増えることを喜ばないなんて、どういうことなんでしょう?」
私は直感しました。
「これは、金銭的な問題ではない」と。
そこで、私は社員研修という形で、
社員の本音を引き出す場を設けることにしました。
私の考えはこうでした。
「ボーナスが増えることは社員も歓迎するはず。
反応が冷たいということは他に理由があるはず。
その理由をハッキリさせて、
社員から売上増のアイデアを出させるか、
社長に別のアイデアを提言しよう」
社員が本当に求めていたもの
研修で判明した事実は、
経営者にとって衝撃的なものでした。
「正直、給料には不満がありません。でも、毎日の早出残業が本当にきついんです」
社員が望んでいたのは、「お金」ではなく「時間」でした。
毎朝の早出、毎晩の残業。
家族との時間も取れない。
休日出勤も当たり前。
そんな状況で、
「売上を増やせばボーナスが増える」と言われても、
「これ以上働けというのか」という絶望しか感じなかったのです。
「では、早出残業を減らすために、どうすればいいと思いますか?」
私が問いかけると、社員たちから具体的な答えが返ってきました。
「トラックへ紙を積む作業と、降ろす作業に一番時間がかかっています。
もう一台トラックを購入していただければ、この時間を大幅に短縮できます。」
その場でトラック購入の相場を調べました。
業務用トラックは決して安くはありませんが、
社員の残業代と比較すると、
投資対効果が十分に見込めることがわかりました。
私は即座に、K社長にトラック購入を提言しました。
V字回復を実現した3つのステップ
この事例で一番活躍したのは、
私の顧客心理=社員心理の理解です。
そこに、資金管理のエッセンスも入れて社長も大満足の結果を作ったのです。
社員から本音を引き出すのは社長や上司には難しいものです。
外部のコンサルタントを使ったからこそ、
社員の本音が引き出せたのです。
1つ目:社長の思い込みを捨てる
「売上を増やすには、インセンティブで社員を動かすしかない」
多くの経営者がこう考えます。
しかし、社員が本当に求めているものは、
必ずしも「お金」ではありません。
私は、K社長の「良かれと思った」ボーナス案が、
実は社員の負担になっていたという事実を明らかにしました。
経営者の思い込みを捨てることが、
改善の第一歩です。
2つ目:社員を「改善の主役」にする
私が行ったのは、社員に命令することではなく、
社員自身に解決策を考えさせることでした。
「どうすれば、あなたたちの負担が減ると思いますか?」
この問いかけによって、
社員は自分たちの仕事を客観視し、
具体的な改善策を提示してくれました。
現場を一番よく知っているのは、社員です。
彼らの声を聞かずに改善策を押し付けても、
決して持続的な成果は得られません。
3つ目:心理スキルで「本音」を引き出す
社員が本音を語るには、
「安心して話せる場」が必要です。
私が長年習得してきた心理スキルは、
こうした場を作るために不可欠なものです。
NLPトレーナーとしての経験、
そして3万人以上のコンサルティング実績が、
「本音を引き出す力」となっています。
大手コンサルが持ち込む「システム」には、
この視点がありません。
だから、現場で機能しないのです。
K社での実践プロセス
社員研修当日、私はまず社員に問いかけました。
「今、一番困っていることは何ですか?」
最初は遠慮がちだった社員たちも、
徐々に本音を語り始めました。
そして、「トラックがもう一台あれば」
という具体的な提案が出てきたのです。
私はその場で、トラックの価格相場を調べました。
社員も一緒に画面を見ながら、
「この車種が良い」
「この車種は今と同じ」
「中古なら同じ車種が安い」
などと盛り上がりました。
その後、K社長を交えて協議し、
即決でトラック購入が決定しました。
Before:毎日の早出残業で社員が疲弊。ボーナス増の提案に冷たい反応。売上が伸び悩み
After:早出残業が解消され残業代が削減。配達時間が短縮し、顧客満足度向上。社員とお客様の会話時間が増え、注文増
具体的な変化:早出残業の大幅削減。トラック購入による業務効率化
結果: 売上が増加。社員、お客様、経営者の3者すべてが得をした「3方よし」の改善を実現
建築業にも応用できる「社員の本音」アプローチ
この事例は、建築業界にも大きな示唆を与えます。
「職人が辞めていく。給料を上げても定着しない」
そんな悩みを抱える建築業の経営者は少なくありません。
しかし、職人が本当に求めているのは、金銭だけではないかもしれません。
- 「現場での無駄な待ち時間をなくしたい」
- 「もっと効率的な工具があれば」
- 「日曜日は確実に休みたい」
こうした本音を引き出すことで、
少ない投資で大きな改善が実現できるのです。
職人の本音を引き出すに、
私のような外部コンサルタントに頼むことは有効です。
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【編集後記】
「現場に聞く」
これは私のコンサルティングの基本的スタンスです。
作業をしている職人や社員は、
社長や上司には聞こえないように
本音を語り合っています。
(まぁ愚痴ですね)
その本音を拾い上げ、
全員が得をする方向に誘導する。
これを行うと、
対費用効果の良い改善ができることが多いです。
「〇〇まで遠いですよね。
もっと作業が楽になるために
配置をどうしたら良いですか?」
と質問して行った作業場の改善で、
ミスの発生を大幅に減らしたことがあります。
「ミスが減っただけ?」
と頭の中でつぶやいたあなた。
会社全体の出費を
再チェックしてくださいね。
ミスの削減の対費用効果に
驚くはずですから。
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