あなたは「限定性」という言葉を聞くと、
どんなイメージを持ちますか?
おそらく「数量限定」「期間限定」という、
ちょっと急かされるような感じかもしれません。
ですが、その考え方のままでは、
お客様の心は動きません。
本当の限定性とは、
お客様が「なるほど、だから今なんだ」
と納得する設計です。
なぜ、あなたの限定性は機能していないのか
多くの事業者は、
限定性を「希少性で煽るもの」
だと勘違いしています。
「残り3名です」
「今月中のお申し込みで」
という表現を使えば、
お客様が慌てて申し込むと思っているわけです。
しかし、これは大きな間違いです。
実は、お客様は急かされることに、
深い層では気づいています。
そして心の中では
「本当に限られているのか」
「それとも、ただ買わせようとしているのか」
と疑問を持ってしまうのです。
この疑問が生まれた瞬間、
お客様はあなたから距離を置き始めます。
限定性が機能しない本当の理由は、
希少性だけを前面に出し、
お客様の納得感を置き去りにしているからです。
納得感を生む限定性の3つの構造的視点
では、どうすればお客様が納得する限定性になるのでしょうか。
それには、次の3つの視点が必要です。
1つ目:お客様の「今」のタイミングが本当に重要である理由を示す
限定性が機能するには、
まず「なぜ、その期間や数量なのか」
という理由がお客様に伝わっていることが絶対条件です。
たとえば、
あなたが技術力に自信のある専門家なら、
「今のあなたの状態では、この対応が必要だから」
という理由があるはずです。
その理由が明確に伝わっていれば、
お客様は「だから期間が決まっているんだ」と納得します。
逆に、理由なく期間や数量の制限だけを示せば、
お客様には「売上を作りたいだけなんでは」と映ってしまうのです。
2つ目:提供者側の「提供できない理由」を透明に伝える
納得感をさらに深める方法が、
提供者側の制約を正直に伝えることです。
「私たちは1ヶ月に5社までしか対応できません」
「この体制では、これ以上の数はお約束できません」
という制約があれば、
それを明確に伝えてください。
この透明性が、
希少性ではなく「本物感」を生み出します。
お客様は
「あ、この人は自分たちの品質を守るために、
わざと制限しているんだ」と理解します。
その時、限定性は初めて「選ばれる理由」に変わるのです。
3つ目:お客様の人生ステージに沿った「条件の設計」
最後に重要なのが、
数量や期間ではなく、
条件で限定性を設計することです。
たとえば「このサービスは、
売上が年商1,000万円以上の経営者限定です」
という条件があれば、
それはお客様の人生ステージにぴったり合った設計になります。
お客様は「私たちはこの基準を満たしているから、
選ばれた側なんだ」と感じるようになるのです。
この時点で、限定性は圧力ではなく、
お客様に「自分たちは正しい判断をしている」
という安心感を与える装置に生まれ変わります。
納得感で選ばれた事業者たちの変化
事例1:理由を透明に示した設計事務所
ある設計事務所は、
以前「受注は年間10件限定」
と告知していましたが、
お客様からの問い合わせはほぼ来ませんでした。
その後、
「私たちが対応できるクライアントは、
設計から完成まで、
経営者自身が判断できる方に限ります。
なぜなら、施工品質を100%保証するため、
経営者とのコミュニケーションが月2回は必須だからです」
と理由と条件を明確にしました。
Before:年間10件限定と言っても、問い合わせが月1件程度
After:提供の理由を明確にしたことで、問い合わせが月4〜5件に増加
具体的な変化:『経営者とのコミュニケーションが月2回必須』という品質保証の理由を明示
結果:年間40件以上の問い合わせから、厳選した15件の受注を確保。受注単価も30%上昇
事例2:ステージ条件で選別した税理士事務所
ある税理士は、
「新規クライアントは月3社まで」
という数量制限だけを掲げていました。
ですが反応は薄かったのです。
そこで、「我が事務所では、
年商3,000万円以上で、
今後の成長を見据えた経営者を対象としています。
年商1,000万円前後の経営者様は、
別のパートナーをお勧めします」と、
条件を明確に示しました。
Before:数量限定だけで、月1〜2件の相談
After:ステージ条件で選別され、相応しいクライアントのみが申し込み
具体的な変化:『年商3,000万円以上』というターゲット条件を明確にして、ふさわしくないクライアント候補には別のパートナーを紹介
結果:月6〜8件の問い合わせから、成約率も35%→48%に向上
事例3:提供体制を理由に示した外壁塗装業者
ある外壁塗装の職人は、
「施工は年50件まで」という制限をしていました。
ですが、その真意はお客様に伝わっていませんでした。
「私たちは現場責任者が毎日その家に行き、
職人と直接打ち合わせをします。
そのため、1人の責任者が見られる現場は月4件が限界です。
品質を守るため、年50件という制限があります」と、
制限の理由を透明に示したのです。
Before:単なる年50件制限で、問い合わせが月2〜3件
After:制限の理由を明確にしたことで納得感が生まれ、月5〜7件へ増加
具体的な変化:『現場責任者が毎日訪問するため、1人の責任者は月4件が限界』という体制上の制限理由を説明
結果:成約率が32%→41%に向上し、年間売上も月商平均90万円→140万円に増加
まとめ
限定性を正しく設計するには、
次の問いに自分で答える必要があります。
「なぜ、この期間なのか」
「なぜ、この数量なのか」
「なぜ、この条件なのか」
この答えが、心の底から
「お客様のためだから」という理由ではなく、
「売上を作るための作戦」になっていないでしょうか。
もし、その不純な意図がどこかに隠れていれば、
お客様は必ず感知します。
逆に、あなたの制限が「品質を守るため」
「相応しいクライアントだけと仕事をするため」
という本音であれば、その想いはお客様の心に届きます。
肝心なのは、限定性は「希少性で煽る道具」ではなく、
「あなたの本気と品質への向き合い方を示す装置」だということです。
限定性は、正しく設計すれば、
お客様に圧力を与えるのではなく、
安心感を与える装置になります。
希少性で煽るのではなく、
納得感を生む設計にすること。
それだけで、お客様の申し込みは自然に増え、
質の高い成約も生まれるのです。
■具体的にどう設計するか。無料相談でお話しします
とはいえ、「納得感を生む限定性の設計」
をどうやって自社に落とし込むかは、
貴社の提供体制や品質方針によって大きく異なります。
具体策は、貴社に合わせてコンサルティングでお伝えします。
無料相談は、あなたの提供体制や品質方針から、
本当に必要な限定性の設計を一緒に洗い出します。
ボトルネックを整理してから、次のステップに進めます。
無料個別相談で、あなたの限定性設計を一緒に作りましょう。
あなたの技術力や専門性を守るための制限であれば、
それを堂々と示してください。
その透明性こそが、これからの時代、
本当に「選ばれる理由」になるのです。
無料個別相談に申し込む
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
疑問や質問があれば、こちらから質問してください。
小さな疑問でも構いません。
このメルマガで匿名にて回答いたします。
質問フォーム
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【編集後記】
誠実で真面目な経営者にとって
お客様に良いものを提供するために
制限をかけざるおえないことは多々あります。
制限や限定性は当たり前なのです。
しかし、
あまりに「当たり前」すぎて
お客様にお知らせしていないのです。
これまでのコンサルティングでも
「〇〇と書きましょう(言いましょう)」
というと
「いや、それはみんながやっています」
と何回言われたことか。
同業者がみんなやっていても、
お客様は知らないので、
教えてあげたほうが売れます。むしろ「当たり前」だからこそ、
その当たり前を言語化し、
透明に伝えた事業者だけが
「選ばれる側」に回るのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●ホームページから無料相談ができます。
V字回復集客コンサルティング
エグゼクティブコーチング
『ノーブランド企業が高額商品で売上を10倍にする集客法』
も読んでくださいね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
成果保証型V字回復メソッド開発者
マインドック 代表 鈴木栄美子
大手企業から個人起業家までの集客をコンサルティングし
9割のクライアントを増益させたメソッドの開発者
2001年独立。クライアント延べ3万人以上
フジTV/日本TVその他メディア出演多数
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

